扁桃核が下す「快・不快」の判断によって、人間の勘定や行動は「接近反応」と「回避反応」に分かれます。
私達人間の感情や行動は非常に複雑なように見えて、実は「近寄っていくか、離れていくか」のどちらかしかないのです。
そして反応のパターンに着目すると、「うまくいく人」と「うまくいかない人」の違いが鮮明になります。
その違いは、次の通りです。
うまくいく人は、必要がある事に接近し、必要がない事を回避します。
うまくいかない人は、必要がある事を回避し、必要がない事に接近します。
これがどういう事か、具体的に見てみましょう。
うまくいく人の反応パターンとは、例えば次のようなものです。
英語の勉強をするには、参考書を手に取る必要があるので、手元の鞄に参考書を入れて時間があればすぐ取り出せるようにしている。
これが、「必要がある事に接近する」という事です。
ダイエットをするには、甘いものを控える必要があるので、コンビニに行ってもスイーツの棚には近寄らない。
これが、「必要がない事を回避する」という事です。
一方、うまくいかない人の反応パターンは、こうです。
英語の勉強をするには、参考書を手に取る必要があるのに、机の隅に置きっぱなしにしている。
これが、「必要がある事を回避する」という事です。
ダイエットをするには、甘いものを控える必要があるのに、コンビニへ行くとスイーツの棚に寄っていってしまう。
これが、「必要がない事に接近する」という事です。
こうして見ると、「やるべき事はやらず、やるべきではない事をやる」というのが、何事もうまくいかない人の反応パターンである事がわかります。
「悪い習慣がやめられない」という人も、こちらのパターンです。
仕事で成果を上げたいなら営業の外回りをすればいいのに、ついパチンコ店に入ってしまう・・・。
筋トレをしたいなら会社帰りにスポーツジムへ行けばいいのに、つい居酒屋に行ってしまう・・・。
こうして必要のない事ばかりに近寄っていくから、いつまで経っても悪い習慣がやめられません。
悪い習慣を断ち切り、良い習慣を身につけたいなら、意識的に「必要がある事に接近し、必要がない事を回避する」という反応パターンに切り替える必要があります。