習慣を始める時に、絶対やってはいけない事があります。
これが習慣形成を挫折させる大きな原因です。
例えば、あなたが「日記を書く」と決めたとします。
あなたは気合いを入れて、立派な日記帳を買ってきました。
1日につき1ページずつ書き込めるタイプの物です。
最初のページを開き、今日あった事を書き始めましたが、思いついた事を全部書き終わってもページは半分しか埋まりません。
他に何か書く事はないかと頭をひねったものの、何も思い浮かびませんでした。
その瞬間、あなたはこう思います。
「ダメだ、1ページなんてとても書けない」
そして急に日記を書くのが嫌になってしまうのです。
こうなると、もう次の日からは日記帳さえ開きません。
せっかく買った立派な日記帳は、引き出しにしまい込まれて二度と開かれる事はないと思います。
これが完璧主義者によくある挫折のパターンです。
「1日1ページの日記帳なのだから、毎日必ず1ページ埋めなくてはいけない」
そうやって理想の形にこだわり、少しでもそこから外れると「もうダメだ」と諦めてしまいます。
でも、「日記とは1日1ページずつ書くものである」なんて決まりは、この世にどこにもありません。
別に半ページだろうと、3分の1ページだろうと、誰かに文句を言われる筋合いはないはずです。
どうしても書く事がないなら、1行だっていいと思います。
「今日は特に書く事がない」
そう書けば良しとしましょう。
今日の事を振り返って書くのが日記なのだから、たった一言でも書けばOKと考えて下さい。
そうすれば「今日もできた」という達成感を積み重ねていけます。
習慣化したいなら、とにかくハードルを下げる事がポイントです。
腹筋なら、「毎日30回」ではなく「1回でもOK」とする。
勉強なら、「毎日問題集を2ページ解く」ではなく「1問でもOK」とする。
ランニングなら、「毎日30分走る」ではなく「ランニングシューズを履いて家の外へ出るだけでもOK」とする。
これくらいハードルを下げてみて下さい。
もちろん、理想通りに出来れば、それに越した事はありません。
でも、私達人間は基本的に弱い生き物です。
だから、どうしてもやる気が出ない時や眠くて仕方ない時もあります。
そんな時は「1行でもOK」「1回でもOK」と考える事で、「自分は続けられた」という自己肯定感が生まれます。
繰り返しますが、習慣形成で大事なのは、「何を続けるか」より「何かを続ける事ができた」という実績をつくる事です。
習慣化したいなら、「理想よりも実績」を合言葉にしましょう。