習慣を始めて1週間が経って、「そろそろ習慣化できたかな」と思った頃にやってくるものがあります。
「こんな事をして何になるの?」
「今やらなくてもいいんじゃない?」
「仕事が忙しくなってきたから、そろそろ休んだら?」
こんな悪魔のささやきが必ず頭をよぎるはずです。
私はこれを「お試し君」と呼びます。
お試し君の正体は、あなたの‘‘本性”です。
過去の習慣の積み重ねで作り上げられた自分の‘‘本性”が、「本当に理想の自分になれると思ってるの?」とあなたを試してくるのです。
でも、お試し君と出会う事は、決して無駄にはなりません。
お試し君がどんなささやきをするかで、自分が今までどのように生きてきたかが分かるからです。
「今やらなくてもいいよ」とささやくなら、これまでの自分は何でも後回しにする癖があったという事です。
「仕事が忙しいから」とささやくなら、これまでの自分は仕事の忙しさを言い訳にしてきたという事です。
お試し君は、今までの自分を知るチャンスでもあるのです。
お試し君がやってきたら、是非習慣を始めてからの自分を振り返って下さい。
2週間も続いたなら、その間の自分の行動や思考を振り返るだけでも、大きな収穫があります。
やると決めた事を、ただ黙々と続けた人。
とりあえず習慣は続いたものの、1つ1つの行動を雑にやってきた人。
すでに3日目くらいから、「こんな事は時間の無駄だ」と思い始めていた人。
同じ事を2週間続けたとしても、人によって様々なパターンがあるはずです。
この2週間の行動や思考こそ、あなたが今まで生きてきた人生の縮図です。
お試し君は迷惑な存在だし、時にはそのささやきに惑わされて、本当に挫折しそうになるかもしれません。
でもその時こそ、自分の‘‘本性”を知る良い機会だと考えてみて下さい。
自分の現在地を知る手助けをしてくれているのだと思えば、お試し君もそれほど悪いものではないと思えるはずです。