プラスの出力を心がけていても、「今日はやる気がしない」「イライラして笑顔なんか作れない」という日はあると思います。
人間ですから、マイナスの感情に引っ張られてしまう時があるのは仕方ありません。
大事なのは、それを次の日に持ち越さない事です。
そこでお勧めしたいのが、「クリアリング」です。
これは名前の通り、今日の感情をいったんクリアにするためのものです。
悩みや落ち込みで脳がザワザワしたままにするのではなく、その日のうちに脳をスッキリさせようという事です。
名称は専門的ですが、やる事はとてもシンプルです。
寝る前に、次の3つを書き出すだけです。
①今日の良かった点
②今日の改善すべき点
③翌日の対策と決意
3つ目の「翌日の対策と決意」は、「~したい」ではなく「~する」と断定的に書いて下さい。
これにより、良かった点に目を向けると同時に、悪かった点をどう改善すればいいかを考える習慣がつきます。
「今日はうまくいかなかった日」と反省するだけで終わると、「だから自分はダメなのだ」というマイナス思考に陥ります。
でも、「どのように改善すればいいのか」がわかれば、「明日はこうする」という決意を言葉にしてプラスの出力ができます。
受信習慣を変えるには、「反省」ではなく「分析」が必要なのです。
ここでのポイントは、マイナスの感情の時ほど「良かった点」を沢山書き、プラスの感情の時ほど「改善すべき点」を沢山書く事です。
スポーツ選手なら、「大事な場面でエラーをしてしまった」という日こそ、良かった点を多く探す事が大事です。
意識して良かった点を探さない限り、エラーをしたという過去の記憶に支配されたままになってしまいます。
「エラーをしたのは、足が動かなかったからだ」と改善すべき点を明確にし、「明日はチームメイトより早く会場入りして、時間をかけて足のストレッチをする」といった対策と決意を書き出せば、翌日は前向きな行動ができます。
逆に「自分の活躍で試合に勝った」という日は、できるだけ改善点を多く書くようにして下さい。
たとえ試合に勝っても、良いプレーをする為に出来る事はあるはずです。
それを考える事なく、「今日は買って良かった」で終わってしまうと、明日はエラーやミスをするかも知れません。
過去の記憶に左右されず、安定した毎日を送るためには、どんな1日だったとしても、良かった点と改善すべき点の両方を考える事が重要です。
なお、このクリアリングは必ず寝る前に行って下さい。
なぜなら、就寝前の10分前は脳のゴールデンタイムだからです。
私たちの脳は、寝ている間に1日の記憶をビデオテープのように巻き戻し、翌朝目覚めたら再生を始めます。
だから、嫌な気持ちのまま寝てしまうと、また次の日もまた嫌な気持ちでスタートする事になってしまうのです。
でも寝る前に「明日は誰よりも早く会場入りしてストレッチをする」と書けば、よく朝起きたらすぐに「誰よりも早く会場入りしてストレッチをする」と思えるし、実際その通りに行動できます。
ぜひあなたも、気持ちがモヤモヤする日こそ、寝る前の10分間でクリアリングをしてみて下さい。
プラスの出力を繰り返すうちに、受信習慣が変わっていくのを実感できるはずです。