「やめたいのに、やめられない」というのは、脳が不必要な事に接近反応を起こしている状態です。
タバコをやめたいのにやめられないのは、脳が「タバコ=快」と判断しているため、目に入るとつい手が伸びてしまうからです。
よって、まずはタバコが目に入っても、すぐに吸わない事です。
いったん時間を置く事で、「吸いたい」という思考が行動に移されるのを止められます。
それでも吸ってしまったら、言葉や動作でマイナスの出力をしましょう。
「あ~、まずい」と声に出してみたり、わざと咳き込んでみたりすると、脳は「タバコって美味しくないんだ」「体に悪いんだな」と思い込んでくれます。
こうして「タバコ=不快」のデータがつくられれば、脳はタバコに対して回避反応を起こすようになります。
その結果、タバコをやめられるのです。
お酒をやめたい時も同じです。
脳が「お酒はまずい」「お酒は体に悪い」と信じるような出力をすれば、脳がお酒に対して「回避反応」を起こします。
やめるというのは、「今日タバコを吸わなければいい」というものではありません。
今日は我慢できても、明日吸ってしまったら、やめた事にはなりません。
それどころか、100日間我慢しても、101日目に吸ってしまったら、やはりやめた事にはならないのです。
やめるとは、「今日もタバコを吸わなかった」「今日もお酒を飲まなかった」という状態をずっと続ける事です。
「今日もやらなかった」という習慣を作り、それをコツコツと続ける事が大事なのだと肝に銘じて下さい。
パチンコや競馬などのギャンブルがやめられない人もいます。
ギャンブルが習慣になると、お金だけでなく、社会的な信用や家族との関係まで失う事になり兼ねません。
ギャンブルをやめたいなら、「恐怖」の質問が効きます。
「パチンコを続けると、どうなってしまうのだろう?」と質問してみるのです。
すると「家族との時間が全く取れない」といった答えが出ます。
更に、「家族との時間が取れないと、どうなってしまうのだろう?」と質問すると「家族の悩みを聞く事も出来ず、最悪の場合、家族がバラバラになってしまうかも知れない」といった答えが出ます。
こんな答えをつきつけられたら、ギャンブルをやめたいと強く思うはずです。
もちろん、「願望」の質問も効果があります。
「パチンコをやめると、どんな良い事があるのだろう?」と質問すれば、「家族との時間をより多くつくれる」といった答えが出ます。
更に「家族との時間ができると、何が良いのだろう?」と質問すると、「家族を幸せに出来て、自分の仕事にも好影響がある」といった答えが出ると思います。
そうなれば、やはりギャンブルをやめたいという思いが生まれるはずです。
ギャンブルから遠ざかるには、自分に質問して大事なものへの思いを引き出す事が大切です。