親は嫉妬の発作を起こしている時、子供に対してひどい事を言ったりやったりしているのに、「子供の為を思ってやっている」と思い込んでいます。
子供のほうは「自分がダメな子だから愛されない」と思ってしまって、「親に愛される優れた人間にならなければ」と努力します。
でも、そうして子供が優秀になればなるほど、親の脳内では嫉妬の発作の嵐が起きてしまうので、子供は更に感電させられてしまいます。
それを何度も繰り返しているうちに、「何も頑張りたくない」という無力状態になってしまいます。
これを「学習性無力」と呼びます。
有名なのは犬の実験です。
檻の中に犬を入れておきます。
犬が檻から出ようとすると「ビビビッ!」と電流が流れて感電してしまいます。
更に、犬が何もしなくても檻の下から電流が流れるようになっています。
つまり、犬は何をどうしても感電から逃れる事はできません。
これを繰り返される事で、犬は無抵抗な状態になってしまいます。
檻が外されても「ここから出られない」と動けなくなってしまうのです。
これが学習性無力です。
抵抗も回避もできないストレスに長期間さらされると、不快な状況から逃れようとすらしなくなってしまうのです。
親子の話に戻すと、表面上は「あなたの為を思って」という両親の愛があっても、子供が「いい子になる!」と両親の枠から出ようとした時「ビビビッ!」と感電させられてしまいます。
それを繰り返しているうちに学習性無力になってしまって、子供は怖くて枠から出られなくなってしまいます。
そうして、「お金持ちにはなれない」という思い込みが定着してしまうのです。
実際にお金持ちになるチャンスが巡って来ても、「怖い」と固まってチャンスを逃すようになってしまいます。
更に親は表面的には笑顔ですが、脳内では嫉妬の発作を起こして子供にダメージを与えているので、子供は混乱してしまいます。
この混乱状態によって、より強く「動きたくても動けない」となってしまいます。
表面上優しい親であればあるほど、子供は「混乱して自分の思った方向に進めない」となって、求めているものが得られなくなってしまうのです。
普通に考えると親が子供に嫉妬するなんて思えないので、発作が起きている事に気が付く事がとても難しいのです。
でも、親子の関係は嫉妬の発作の条件が揃っている上に、その影響も大きくなります。
親の嫉妬というものは本当に厄介です。
「なぜかお金が貯まらない」と悩む人の多くは、ここに原因を抱えているのかも知れません。