自己肯定感が低い人は、いつも傷ついてばかりで人間関係が苦しい、という状況に陥りやすいところがあります。
というのも、相手の反応をネガティブに解釈しやすく、それを過剰に気にするからです。
そしてその原因は、次のような思い込みです。
・誰からも好かれなければならない(誰からも嫌われてはいけない)
・誰にも迷惑をかけてはいけない
・常に周囲に好印象を与えなければならない
・常に有能な人物でなければならない
・他人から馬鹿にされてはいけない
しかし、実際はそうではないから苦しくなるのです。
そして、一部分を見てそれが全体だと一般化してしまう特有の癖があります。
例えば相手の反応が期待通りでないと、自分が嫌われないように認識してしまう。
自分の意見が否定されたら、自分の全人格を否定されたように認識してしまう。
自分の思い通りに行かない事が1つ2つあっただけで絶望感を覚え、全てがダメであるかのように認識してしまう。
このように、1つの出来事を拡大解釈して認識する傾向があるため、ちょっとした傷でも体をバッサリ切られたような痛みを感じるのです。
また、他人には寛容なのに自分には厳しい、他人なら許せる失敗も自分がそうだと許せないという傾向を持っています。
だから完璧主義になりやすく、実際はやはりそうではないから苦しくなる。
これはまったく論理的でも合理的でもないのですが、そういう理不尽を自分に課しているのです。
他にも、「白か黒かという二者択一が強い」
「一度起こったネガティブな出来事が永遠に続くと思う」
「特殊な例を普遍的なものだと思う」
「自分に都合の良い事だけを肯定し、都合の悪い事は否定する」
などといった傾向があり、人生で直面する様々な判断に影響を及ぼします。
つまり人間関係だけでなく、人生の全方位にマイナスに働いてしまうのです。