自己肯定感が低い人は、集団の中でしか自分の存在価値を認識できない為、1人では不安です。
その為、自分とは違う感性のグループであっても、なんとかして所属しようとします。
例えば、合わないなと感じているママ友グループを抜け出したくても、孤立が怖くして抜けられません。
ボスママの言いなりになったり、機嫌を損ねないように発言に気を遣ったり、行きたくないお茶会にも行かざるを得ないという状況に陥った人もいます。
そうやって嫌われないように周りに合わせて、その集団に所属する事で「孤立していない」という安心感を得ているのです。
もちろん誰にも所属欲求はあるものです。
特に自我の発達途上にある中高生ぐらいまでは、学校が自分の世界の全てですから、友達グループから外れる事をひどく恐れます。
しかし成長するにつれ、自己内省ができるようになり、1人の時間を充実したものにできるようになります。
内省の進化は自分の感情を的確に理解し消化できますから、仮に友達がいなくても、グループに所属しなくても寂しさを感じず、孤独でも不安になったりする事はありません。
しかし大人になってもグループでつるみ、仲間外れを極度に恐れるとしたら、それは自己の確立が遅れているという事です。
そういう人は、1人でいると虚しくなり、どこかの集団に所属しないと不安になります。
そして一緒に喋ったり騒いだりして、皆の中にいる自分、自分の居場所がここにあるという事を、時間と空間を共有する事で確認しようとします。
しかしそれが自分を抑えつけての行為であれば、表面的なかりそめの人間関係であり、疲労が蓄積する事になります。
もしそのグループが息苦しいと感じるなら、素の自分を出せていないという事です。
本音の自分でつき合っていないからひどく疲れるし、自分の感性と合っていない集団だからモヤモヤさせられるのです。
では抜ければいいという単純な話でもなく、抜けられない人は、嫌われたり孤独になったり、「あの人はいつも1人で寂しい人なんじゃないか」と思われるのが怖いのです。
こういう場合、もし嫌われてそのグループから排除されたら、一体何がどう困るのかを、具体的に突き詰めてみる事です。
例えば何かひそひそ噂される?
見下される?
そんなのは無視すればいいだけで実害はありません。
無視されたら無視で返せばいいですし、もし自分の子供が、そのママ友たちの子供が遊んでくれないという嫌がらせに遭ったら、他の子を探すように助言してみるとか、あるいは学校が終わったら習い事など、違う世界の友達に触れさせる事もできると思います。
これはママ友グループに限らず、自治会でも何でも、抜けても困る事なんて実は起こらないものです。
子供は世界が狭いため無視されるのは何より辛い事ですが、大人の場合は「どうでもいい人には無視される方がむしろ助かる」のではないでしょうか?
確かに頭にくる場面もあるかもしれませんが、そもそも自分の収入アップにも成功にも幸福にも何ら役に立つ事はないのですから、そんな人のために気をもむなど、人生の無駄遣いです。
無視するか、関わらないようにするだけです。
そうはいっても、いつも1人じゃさすがに寂しいという場合は、同じく1人の人は必ずいますから、ちょっと声をかけるなどしてみるといいと思います。
その勇気が無くて、仮にランチを1人で食べる事になっても、スマホをいじりながらとか、漫画を読みながら食べればいいのです。
イベントやパーティーで1人ポツン状態になったら、食事の時間だと割り切って飲み食いに励むとか。
特に今はスマホという便利な道具があるので、1人ぼっちでも有益な時間に変える事ができるのです。