もともとどんなにいい人であっても、お金は感覚を麻痺させるところがあります。
とはいえ、ズルをする人が悪というわけでは決してありません。
ズルをしたのではなく、それがズルであると分からなかったという事です。
痴漢は犯罪というのは誰でもわかります。
いじめがなくならないのは、いじめは犯罪だと気付いていないからです。
アメリカで未成年の若者がいじめで有罪になりました。
その時、有罪になった未成年の若者が泣きました。
自分のした事が犯罪であると初めて気付いたのです。
いじめを遊びの一種だと思っていたからです。
大阪には、「痴漢は犯罪です」というポスターが沢山貼ってあります。
「痴漢は犯罪です」というポスターは明快です。
痴漢をする人は、犯罪の意識がないから平気なのです。
脱税をする人も、犯罪の意識がありません。
脱税と節税の区別がついていないのです。
これは悪意があるのではなく無知なだけです。
教わっていないのです。
悪意はなくても無知は犯罪になります。
だから勉強しておく必要があるのです。
お金の話をタブーにするのではありません。
お金について、「これをしたら犯罪になるんだな」と知識として勉強したり、教えてくれたりする人を持てばいいのです。
お金の勉強をするからといって、一日中お金の事を考えていればいいわけではありません。
二流ほど、一日中お金の事を考えます。
一流は、お金の事は一日に一度だけ考えます。
それ以外は本業に専念します。
だから本業の売り上げが大きくなるのです。
税金に対しても、一流と二流とでは考え方が違います。
一流は、税金の事は税理士さんに任せて、本業で稼ぐようにします。
沢山稼いで沢山税金を払おうとするのです。
二流は、できるだけ税金を減らしたいと考えます。
「もっと節税できる税理士さんはいないか」と探して、税理士さんをコロコロ変えます。
税理士さんをコロコロ変えている所は、「おかしい」と税務署から1番目をつけられます。
税理士さんもクビを切られてほっとしているのです。
脱税すると、自分のキャリアに傷がつくし、税務署からの信用も落とします。
本当にうまい抜け道があるなら、税理士さんは皆豪邸を立てています。
都合のいい、うまくいく節税の方法などないのです。
そんな事を考えている時間があるなら、本業に徹して下さい。
お金の事は税理士さんに任せておけばいいのです。
これが1番悩まないですみます。
二流は、「もっと税金を少なくしてくれる税理士はどこかにいないか」と探して、働いていないのです。
それでは、やがて本業の収入も減ります。
お金の事は考えなくていいのではなく、一日に一度だけ考えて、あとは忘れるようにすればいいのです。