よく「騙された」と騒ぐ人がいます。
そういう人は、騙されたのではなく、自分が飛びついただけです。
例えば、「今日、私に100万円預けると、来月に200万円にします」と勧誘されました。
普通は、そこで「なぜ?」と考えます。
「騙された」と言うと、相手に悪意があるように聞こえます。
約束通り200万円が払われないと「騙された」と言います。
これは、最初から怪しい話です。
「騙された」と言っている人は、ずっと騙され続けます。
自分が飛びついたという事を永遠に認めないからです。
周りの皆も「あなたが欲かいたからでしょう」と、同情しません。
飛びついた人間は、詐欺の一味なのです。
騙している人間と同じ意識だからです。
周りから見ると、「飛びついているという事は、あなたもおいしい思いをしようとした」と思われます。
同情されないというのは、周りからの信用を落としているという事です。
例えば、Aさんが「100万円が1ヵ月で200万円になる」という話に飛びついて騙されました。
友達のBさんは「お気の毒に」と言いながら、「Aさんはそんな人なんだ。これからあまり関わり合わない方がいいな」と思います。
Aさんは、おいしい話に飛びついたために、そうして多くの仲間を失う事になったのです。
詐欺は良く出来たシステムです。
「100万円払ったら、来月200万円にします」という話で、1回目は200万円返るのです。
また100万円入れると、翌月に200万円返ってきました。
「これはこんなちまちましている場合じゃない」と思って1000万円入れると、1円も返ってこなくなるのです。
仲には「あなたもしなさい」と仲間を誘う人もいます。
2回目まできちんとお金が返ってくると、「いい話があるんだけど教えてあげようか」と、仲間に進める人がいるのです。
自分の親しい人を誘うのは、完全に詐欺の手先として営業を始めています。
自分は詐欺師から誘われていますが、自分の親友は親友から誘われているので、その話を信じてしまいます。
おいしい話に飛びついた人は、自分が加害者側にまわっているという事に気付いていないのです。