諦める事

 

「いい人」をやめるためには、人間関係において過度な期待を待って挑まない事です。

 

言い換えれば、「この時間とこの空間でできる事には限りがあるんだ」という諦めに似た感覚からスタートする事が重要だという事です。

 

とはいうものの、これは人との出会いをないがしろにしていいという事ではありません。

 

過度な期待をせずに、「もし自分とフィーリングが合う人に出会えたら、超ラッキーだ」というくらいの心づもりでいるのが理想的だと言えます。

 

こうして過度に良好な人間関係を構築するために私がお勧めしたいのは、お互いの関係で、自分でコントロールできる事と、コントロールできない事を区別する「人間関係の仕分け」というものです。

 

これは、自分の努力次第で事態を好転できる事にはベストを尽くし、どんなに頑張っても自分でコントロールできない事については諦めればいい、という考え方です。

 

このような人間関係の仕分けさえできていれば、「いい人」を演じる必要はなくなってくるというわけです。

 

そうした人間関係の仕分けの好例が恋愛です。

 

例えば、あなたに新しい出会いがあったとします。

 

その人は大変魅力的なのですが、あなたがその人の事を好きになっても、相手が自分を好きになってくれて相思相愛になるとは限りません。

 

相手があなたの事を気に入ってくれればラッキーですが、そうならなければ仕方がないと諦めるしかありません。

 

恋愛において、自分が努力すれば相手も好きになるだろうと思うのは単なる願望でしかありませんし、「きっと相手も自分の事が好きに違いない」と思い込んでしまったらストーカーへの第一歩になり兼ねません。

 

更には、仕事終わりの飲みかいで、「あの部長の強引なやり方は勘弁してほしい」などと愚痴をこぼしているサラリーマン。

 

上司のやり方をどんなに嘆いてみても、それを自分でコントロールする事などはできないのですから、残念ですが諦めざるを得ないのです。

 

このように、コントロールできない人間関係を何とかコントロールしようとするから、人間関係のストレスが発生してしまうのです。

 

では、人間関係において自分がコントロールできる事、もっと言えば、努力できる事は一体何でしょうか?

 

私が提案するには、「人間関係におけるホームワーク」というものです。

 

人と出会って良好な人間関係を結ぶために、その人のプロフィールを一通り調べるのはもちろん、どのような生き方をしていて、今何に興味を持っているのかなど、できるだけ深くその人についての予習をしていくという事です。

 

ホームワークを完璧にしておけば、物怖じせず自信を持って人に会う事ができるようになりますし、お互いの関係もより良好なものにする事が可能なのです。

 

これは努力で何とかなる部分なのです。

 

更に、人間関係において興味のある相手の事を調べたり、関連知識を知っておく事は、その人に会った時にわざわざアピールせずとも、自信となって表情に現れるものです。

 

すると、物怖じせず話す事ができますし、相手もあなたが話す言葉の端々から、きちんと調べてきた事を察知して好感を持ってくれるものです。

 

こうした努力は、相手のためばかりでなく、あなた自身の「財産」もつくり出します。

 

ある相手について懸命に調べた知識はあなたの頭脳に蓄積されて、別の相手に対する際にも効果を発揮するのです。

 

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