失敗が怖くて挑戦できない人は、「ミスや失敗は許されない」という固定観念が強く、「完璧主義」的な発想をしている傾向があります。
あるいは、自信のなさが、「うまくやらないといけない」「失敗してはいけない」という思い込みとなり、行動を躊躇させている場合もあります。
そこで、「役割交代視点」を発動する事をお勧めします。
例えばあなたは、仕事などでミスをした他人に対して、「こいつはダメ人間だ」と全否定するでしょうか?
プレゼンで言葉に詰まったり嚙んだりする人を見て、「使えない奴」などと見下すでしょうか?
友人の結婚式で、赤面し汗をかきながらスピーチする人を見て、「あ~あ、あの人恥ずかしい」などとバカにするでしょうか?
そう思おう人もいるかも知れませんが、それは敵対する人や嫌いな人に対してであり、ほとんどの場合は「今回は残念だったね」と励ましたり、「緊張してるのね」と同情したりすると思います。
つまり、あなたが他人の完璧ではない姿を見ても許せるように、他人もあなたの完璧でない姿を見て、同じく許せるという事です。
なので、もし躊躇するような場面に遭遇したら「もし自分ではなく他人が挑戦して失敗したら、私はその人の事を嘲笑するだろうか」と考えてみるのです。
すると、ほとんどの事に「そんな事はしないし思いもしない」となるので、少し気が楽になると思います。
人前に出て「恥ずかしい」、あるいは「失敗したら恥ずかしい」という感情も、自分の思い込みによって自分勝手に発動させている場合がほとんどです。
仕事のプレゼンでは、そもそもあなたの人物評価をしようと注意深く見ているわけでもなく、あなたに特別の興味を持ってないし詳細な観察もしていません。
重要なのは内容です。
皆さんもそうではないでしょうか?
これはプライベートでのスピーチも同様に、誰か他人と話した内容をそれほど細かく覚えていない事も多いし、他人の何か失敗や欠点を見ても、すぐに忘れているのではないでしょうか?
という事は、他人もそうなのです。
自分が発言や好意を恥ずかしいと思っているのは実は自分だけで、他人もそうとは限らない。
つまり他人の解釈の問題であり、自分の問題ではないわけです。
私たちは恥ずかしさを避けるために生きているわけでもないし、恥ずかしいからといって特に困った事が起こるわけではないと思います。
だからちょっとぐらい失敗したからといって「恥ずかしい」と感じるのは、おおいなる自意識過剰、あるいは勘違い野郎ではないか、くらいに割り切る事です。