孤独力の高い男女カップルの方が、結婚生活もうまくいくと思います。
1人で過ごす事の心地よさを知っている人は、他人と一緒の時間も心地よく過ごす事ができます。
それは相手への理解と配慮と寛容さにつながり、お互いにとって快適な距離感をつくり出すからです。
自分と違う価値観があっていい。
自分とは違う生き方があっていい。
だから自分の都合で相手の空間に近付きすぎないし、距離を置きすぎる事もありません。
他人に干渉すれば自分も干渉される事がわかっているし、他人の価値観を認める事ができる為、誰かに容易に干渉するなど他人の領域にずかずか踏み込んだりはしないのです。
自分のプライベートな時間、プライベートな空間も大切であると分かっているからこそ、相手のそれへも配慮できる。
これは、孤独を楽しめる人だけが獲得できる境地です。
しかし孤独を恐れる人ほど他人との距離感に鈍感で、他者に不寛容になりがちです。
孤独が豊かな時間をもたらしてくれるという認識がないので、自分の価値観で相手の私的空間にもずけずけと足を踏み込みます。
メッセージを送って既読スルーされたら「なんで返事しないの」と怒り出すような人も典型例です。
相手には相手の都合があり、忙しくて返事ができない状況もあるという事を想像する事ができません。
それでは相手は不愉快になるでしょうし、「もう、面倒くさい人だなあ」と思ってしまいます。
また、「自分は自分、相手は相手」と多様性を認める事ができないので、恋人や配偶者に、心理的一体感を求めようとします。
そのため、相手が自分の思うような言動をとらないとき、「夫婦なのにわかってくれない、親子なのにわかってくれない、恋人なのにわかってくれない」などという不満になります。
「なんでしてくれないの」「なんでわかってくれないの」という人には、相手は自分の気持ちを察するべきだという傲慢さがあるわけですが、相手は超能力者ではないのですから、それでは喧嘩が増えてしまうと思います。
家族がいると不自由になると考える人もいると思いますが、逆に、1人でいたい時は1人になれるし、一緒に居たい時は一緒に居られる、それが選べる結婚はむしろライフスタイルの選択肢が広がるのです。