投資のエネルギーの要素の1つ、「時間」は、誰にとっても「平等で有限」という特徴があります。
「時は金なり」という言葉もあるくらい、時間は貴重なものです。
だからこそ、日頃の使い方の意識が大切になってきます。
しかし、世の中はあまりにも「効率」や「時短」を重視し過ぎています。
ですが、必ずしも効率性が重要ではないのです。
かつて日本では、女の子が生まれると、庭に「桐の木」を植えたそうです。
その子が成人して結婚する時に、その気を使ってタンスをつくり、嫁入り道具にしたと言われています。
女の子も桐の木も、数日や数年で成人したり成木になったりしません。
家族が愛情をこめて苦労を乗り越える事で女の子が成人になるように、桐の木も手をかけ続けて成木になります。
子供の成長に合わせて10年や20年をかけて大切に育てる事で、最終的にタンスになる「資産」が出来上がるのです。
このように、時間をかける事で価値が増していく行為は、人間の営み全てにも言える事です。
「1万時間の法則」という言葉を聞いた事があるでしょうか?
1万時間をかければ、どんな人でも、どんな事でも「かなりのレベル」に達するという法則です。
天才的な音楽家やスポーツ選手も、生まれてすぐ音楽やスポーツができたわけではありません。
誰だって、まずは1万時間を投入してスキルを身につける事からはじめます。
これからの時代は、1つの仕事だけで食べていくのではなく、リスクヘッジとしてまったく別のスキルを身につける事を考えた方がいいと思います。
そうすると、1日5~6時間を5年間かけなくては、そのスキルはものにならないという事です。
そう考えると、今の時間をダラダラ過ごして浪費していてはいけないと思えるはずです。
投資家みたいに考えるという事は、短期間で一発逆転を狙うのではなく、長期的に時間を味方につけていく事でもあるのです。