他人への期待

 

私達がイライラする原因は何かというと、それはたいてい「他人」です。

 

怒りの矛先は常に他人です。

 

会社に行けば、「上司からの無茶ぶり」「同僚がサボっている」「部下が言う事を聞かない」「取引先がわがまま」などとイライラする。

 

家に帰れば、「パートナーが家事や育児を手伝わない」「子供が宿題をしない」などとイライラする。

 

テレビを観ても、「不倫なんかしてけしからん」「政府は何をやっているんだ」などとイライラする。

 

自分ではどうにもならない現象っだたりするので、イライラするといっても些細な事だと思います。

 

では、本当に他人のせいなのかというと実はそうではなく、イライラの原因は「自分」にある事がほとんどです。

 

そもそも、なぜイライラするかというと自分の思うように他人が動いてくれないからです。

 

この「自分の思うように」というのが曲者です・

 

私達はいつの間にか自分で勝手に「相手はこう動くべきだ」という思い込みや「こうしてくれるはずだ」という期待を抱いています。

 

そして実際はそうならないのでイライラします。

 

私達は自分の勝手な都合で、相手に対して過剰に期待し過ぎているのです。

 

もちろん、多かれ少なかれ「こういう場合にはこうするのが当然だろう」という社会通念上は当たり前だという期待はするものです。

 

でもその期待が強すぎると、そうならない時に怒りが込み上げるか呆然とするしかありません。

 

私たちは、自分の「当たり前」や「正義」を相手にも求めて、実現させようとするのですが、それがトラブルを生むわけです。

 

イライラから解放される為には「相手は自分の思い通りに動くべき(はず)だ」という思い込みを捨てて、他人を変える事を諦める事です。

 

自分と他人は違います。

 

常識も価値観も違うから、行動原理も違う。

 

自分の正義と他の正義も違う。

 

物事の感じ方も違うし、受け止め方によって反応の仕方も違う。

 

だから他人は必ずしも思い通りに動いてくれない。

 

いや、動いてくれない事がほとんどだと割り切る事です。

 

他人を変える事はできないという前提で物事にあたる。

 

そういう境地を手に入れる方法の1つは、相手の気持ちを想像する習慣をつける事です。

 

「自分と違う行動をとるあの人には、おそらくこういう事情があるんだろう」

 

「多分こういう考えをあの人は持っているから、そのようにしているんだろう」

 

という感じで、相手の事情や行動原理を推測しようとする事が大切です。

 

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