「やりたい事がある」という状態が理想なのは間違いないと思います。
やるべき事が明確だから迷う事も悩む事も少ないし、毎日が楽しく充実します。
ただし、好きな事で突っ走れる生活は、それが永遠に続くわけではありません。
恋愛のドキドキがずっと続く事はないように、仕事や趣味でも最初のようなワクワクは長期感は続かない。
同じ事を繰り返していれば飽きるように、人間、いつかは慣れるからです。
それに、大人にとって「やりたい事がない」のは不幸ではなく、むしろ平穏である証拠だと思います。
会社では多くの人達が「自分に与えられた仕事をしっかりやる」という責任感を動機にして動いています。
特にやりたい仕事でなかったとしても、周囲から信頼され、それなりにお給料をいただければ、そこに自分の居場所があると感じられ、充足感も得られます。
「生活のために働く」「家族のために働く」という人も、やはり「生活を成り立たせるのは自分の責任」「家族を養うのは自分の責任」という責任感で働いていると思います。
仕事がそれほど面白くなくても、人間関係が平穏で、そこに自分の居場所を確保できれば安心できますし、周囲から期待されればその仕事に誇りや使命感を持てるようになる。
それが充足感となる。
どんな仕事であっても、当事者意識を持って取り組み、周囲に認められ「あなたのおかげです」「あなた居てくれて良かった」と言われるようになれば、そこにやりがいを見出せるのです。
やりたい事をやっている瞬間瞬間は確かに楽しく充実するのですが、いつまでも持続するとは限りませんし、最終的な幸福につながるとも限りません。
やりたい事がなくても、やりがいを感じられなくても、幸福に生きる事はできるのです。
だから「やりたい事に出会えれば理想、出会えなくても問題ない」のです。