自分が敗北を悟った瞬間、反射的に「擬似マウンティング」をしてしまう人がいます。
格下の立場の者が格上の者に向かって、「自分は負けていないぞ」と威嚇するのです。
自分が優位である事を示そうと、猿が相手に馬乗りになってゆさぶるような、極めて原始的な行為です。
「自分は負けていないぞ」と、わざわざアピールしなければならないという事は、その時点で敗北が確定している事になります。
真の強者はわざわざマウンティングしなくても、自分が勝者であると自覚しているからです。
現実世界では、マウンティング合戦の嵐に巻き込まれる可能性が多いと思います。
学校や会社、いや人が2人集まると、もうそこでマウンティング合戦が始まる。
母親同士で、子供が通っている学校名をそれとなく確認し合う理由とは何でしょうか？
どちらが上の立場になれるかを、素早くチェックする為です。
自分の方が上だと分かれば、露骨に喜ばなくても心の中ではガッツポーズしているのです。
後は放っておいても自分が勝ちだから、全ての話を黙って静かに聞き流せるのです。
自分の方が下だと分かれば、露骨に悔しがることはなくても心の中では泣いています。
このままでは収まらず、夫の会社名や出身校、最後には年収まで持ち出して、どこかで「部分勝ち」できるまで勝負を挑み続けてしまうのです。
こうした光景は、あなた自身の周囲も含めてあちこちで見られるはずです。
取引先との商談で、若いお客様が自分よりも良く知っているとつい嫉妬して、
「自分はもっと知っているぞ」とマウンティングしてしまう中年の方はとても多いのです。
すると格上の相手ほど格下の力量はお見通しで、結局その取引は破談に終わるのです。
こんな事を繰り返していれば、いつまでも契約が決まる事はないのです。
だから、出世も遠のいていくのです。
性格も悪く能力も低いと評価されて、負のスパイラルへ突入してしまうのです。
大切な事は、こうしたマウンティング合戦を自分から始めないのはもちろん、巻き込まれるような環境に身を置かない事です。
一度でもマウンティング合戦を挑まれたら、もう、その人とは絶縁していいと思います。
自分からマウンティングをするのは「知」の敗北の証しです。
そして、そこに巻き込まれてしまう自分も、相手と同じレベルだと知っておくべきです。
あなたの周囲でトップの成績を維持し、輝いている人を思い浮かべてみて下さい。
マウンティングをしないのはもちろん、巻き込まれる場所にもいてないはずです。
