行動の早さは、決断の速さにも繋がります。
例えば、1つの場所でずっと頑張る人がいます。
日本では昔から「一所懸命」とも言い、そういう粘る精神は讃えられてきました。
しかし、見込みがないなと感じた時は諦めた方が良いです。
釣りと一緒で、釣れないなら「魚がいるのに釣れない」か「そもそも魚がいないから釣れない」か、考えられる仮説は2つしかありません。
魚がいるのに釣れないとすれば、エサが悪いか、技術が悪いか、仕掛けが悪いか。
後、自分が魚から見られているか。
しかし、多くの場合は、エサが悪いと思います。
ですから、一通り餌を変えたり、仕掛けを変えてみて駄目だったら、そこには魚がいないと考えて、さっさと移動しなければなりません。
営業で言えば、Aという店に出向いて、契約が取れなかった。
自分は店主に評価されていないようだ。
「よーし、ダメでももう3回通ってみよう」というような根性論もあります。
しかし、実際は店主の様子を観察して駄目そうだと判断したら、違う所へ行った方が合理的です。
そういう意味の諦めは、早い方が良いと思うのです。
諦めが悪い人は、成功するまで粘り強く頑張る傾向がありますが、見方によっては出遅れる事と等しいのです。
1か所につぎ込んだ時間とエネルギーを他に振り分けていたら、もっと簡単に別の契約が取れているかも知れないのに、粘ったあげく駄目だったら目も当てられません。
本人は沢山仕事をしたつもりでも、それはじっととその場で動かなかったのと同じです。
結果を出すためには、「うん、ここは止めちゃおう」と、素早く切り替える勇気も必要です。
仕事は修行ではないのです。
1つ諦めたからといって全てが台無しにはなりません。
1か所で粘るより、自分のサービスや商品、スキルを求めてくれる場を探す方が結果に繋がる事は多いのです。
素早く行動するためには、見極めが必要です。
例えば、自分の今の技術じゃこの契約は取れないかもしれない。
だったら上司に頼もうか、それとも自分がもう少し押したら取れるのか。
条件を変えていけばいいのか、ターゲットを変えればいいのか。
瞬時に状況や自分の持ち味を分析して、適切に対応する必要があります。
ただ周りと同じ事をするのではなく、自分なりの視点を持つ事がとても大切です。
皆がやっている事を、自分がやっても成功するとは限りません。
まずは行動、その結果うまくいかないなと感じたら、すぐに原因を分析して、柔軟にスイッチを切り替えていく事。
じっとしていても腐るだけです。