上に行くためには、当然仕事で結果を出す事が必要です。
しかし、上に行く人が、挫折する事もなく、常に高い成果を出しているのかと言えば、必ずしもそういうわけではありません。
手を尽くしてもできない事はありますし、想定外の事態が続いたりして、何をやってもうまくいかない時期がある事も、めずらしい話ではありません。
上に行く人とここまでの人の違いは、何かイレギュラーな事が起きた時に、どういう対応をするかです。
なかなか上に行けない「ここまでの人」は、上手くいかない事があると「あれがダメだったせいで・・・」などと言い訳をして、投げやりな態度を見せる傾向があります。
もちろん、言い訳というのは受け取る側の感じ方で、本人は事実を言っているだけなのかもしれません。
しかし、どういう意図であれ、否定的な発言をすると思考が停止しやすくなります。
安易な発言をする事で、関わる人たちのモチベーションも下がりますし、解決できるものも解決しづらくなります。
仕事が上手くいかない原因は、法律の改正や海外情勢による影響、事業環境の変化など、個人の努力では変化を抑えたり軌道修正が難しい事もあると思います。
だからといって、会社は、赤字になってもよいとか、社員の生活が不安定になってよいとかいうわけにはいかにのです。
どんな状況でも、最低限の成果は持ち帰れるようにやりくりしなければなりません。
上に行く人は、制約事項の中で、どうすれば結果が出せるかを考える人です。
事実、外的環境に変化が起きたとしても、損失を最低限に食い止めるなりして、結果を出す人はゼロではありません。
成果が出ないのは、必ずしも外的環境の変化だけが原因ではなく、その変化に自分が上手く対応できなかったという可能性もあるのです。
上に行く人は、正解のないところで行動する事に慣れているので、「あそこにトラブルがあるから駄目だ」などとは考えません。
自分を中心に世界が回っているわけではないので、物事を進めるうえで制約事項があるのは当たり前だと思っています。
ですから、自分の力ではどうにもできない制約事項を特定し、それ以外のところに自分の影響力を発揮しようと考えます。
また、上に行く人は、先の事を予測しています。
これから起こるかもしれないリスクを想定し、あらかじめ手を打ったり、対策を検討しています。
もし何かが起きたとしても、上に行く人にとっては多くの事が想定内で、そうでない人にとっては想定外の出来事という事です。
想定外の事が起きたのではなく、単にその人にとって想定外だっただけと考えると、リスクへの準備が足りなかったという見方もできるわけです。
もちろん、リスクは100%想定できるものではありませんが、経験量を増やし、情報感度を上げていく事で制度を上げていく事はできます。
それによって、ちょっとした変化に気づき、先を見越した判断する事ができます。
更に、仕事を進めるうえで出会う困難に対して、前向きに解決に取り組んでいく事で、過去の経験や、周りの人の経験を自分のノウハウとして蓄積していく事ができます。
投げやりにならずに、できる事をやる姿勢が大事なのです。