人間は頭で覚えるよりも、体で覚えるものです。
例えば車の運転がそうです。
教習所のテキストを読んだだけで、完璧に運転ができるようになる人はいません。
不思議なもので、「これまで行きたいと思った国を覚えていますか?」と聞かれたら、全部覚えている人もまずいません。
でも、「今まで行った国を覚えていますか?」と聞かれれば、ほとんどの人は覚えているはずです。
「生きたい国リスト」は書けなくても、「行った国リスト」を書けるのは、自分が実際に体を動かして、様々な事を記憶しているからです。
ビジネスでも結果を出したいのなら、積極的に行動、つまりアウトプットする事です。
誰かに話をした経験、紙に書いた経験、お金を使った経験、人と会った経験、会議でプレゼンした経験、誰かに教えた経験、こうしたアウトプットの経験は、「読む・見る・聞く」といったインプットの経験より、遥かに多くの結果を与えてくれます。
それなのになぜ、多くの人はインプットばかりが好きなのでしょうか?
それは、インプットとアウトプットを別ものと捉えているからです。
例えば、カレーを作る時、「野菜を買って、切って、煮込んで、食べる」というのが一連の動作です。
この時、どこまでがインプットでどこまでがアウトプットなのか、これを切り離して考える人はあまりいません。
万が一、いるとすれば、インプットだけ人は野菜を買って終わり、もしくはどの野菜を買うか考えて終わりにしているようなものだと思います。
そういう人は、どんなに時間が経っても、カレーにありつく事はありません。
入浴に例えるなら、「ボディソープで洗い、リンスをして、タオルで拭いて、ドライヤーをかける」という一連の流れの途中で、動作をやめるイメージです。
そういう人もまずいません。
インプットもアウトプットも、カレー作りや入浴の流れと同じぐらい密接です。
インプットだけをする、アウトプットだけをするのではありません。
インプットはアウトプットでり、アウトプットはインプットでもあります。
表裏一体の関係です。
結果を得る事ができるのは、実際に手を動かしてアウトプットした時だけです。
ビジネスでも何でも、結果が出なければ楽しくありません。
勉強でもそうですが、結果が出るから勉強が好きという人はいるでしょうが、結果が出ない勉強は、誰でも嫌いなはずです。
仕事も結果が出るので、やりがいがあるわけです。
だからこそ、結果を出すための、アウトプットの行動を先にすべきなのです。
インプットだけをしていては、結果は永遠にでません。
当然、仕事はつまらないものになると思います。
自分の体を使って、積極的にアウトプットする事で能力も上がり、仕事の結果が出れば、そこで初めて仕事が楽しくなります。