借金を返すことができなくなり、破産してしまう人生というのは、リスクを取りすぎてしまった人生の末路であり、これもまた貧乏脳の特徴の1つです。
よく日本人は「もっとリスクを取らないといけない」とされます。
もちろん際限りなくリスクを取れという事ではなく、日本人は比較的他の国の人に比べると安全確実な事を求める人が多いので、それであればもう少しリスクを取った方が良いですよという意味です。
そして、そこに必要なのは確実性と不確実性のバランスを取る事です。
ビジネスにおいてもそうですが、例えば新商品の開発をしている時に、1発ホームラン狙いの勝負に出るか、それとも地道にヒットやバントを重ねていくかという選択肢があります。
ここで重要なポイントは、場外ホームランを打つ人は空振りもたくさんしているという事です。
そのような不確実性に対する選択は、私たちの日常でも常に起こっている事です。
例えば、会議で発言する人としない人というのも、実は見方を変えれば確実性と不確実性を考えたリスクテイクです。
発言するというのは評価されるケースもありますが、場合によっては「何馬鹿な事を言っているんだ」と思われてしまう可能性もあるわけです。
なので、リスクテイクできない人というのは、発言をあまりしない人が多いと思います。
講演会で質問するという事もリスクテイクであり、そういう所でリスクに対する感覚が鍛えられていきます。
さらに言えば、営業マンの飛び込み営業も当然リスクテイクになります。
また、確率論で考えると、試行数が増えないとデータが十分には取れないので、リスクが取りづらくなります。
ですから、1回しか投資をした事がない投資家というのは、明らかに経験不足です。
投資回数が100回とか1000回になっていくと、データが蓄積されていくので自分の中でリスクの取り方が分かってきます。
そういう意味においては、大火傷しない程度に借金も投資も考えていくというのは大切な事です。
このようなリスクテイクというのは、実は誰もが子供の時から学んでいるものです。
例えば、ババ抜きやポーカー、大富豪やUNO等のゲームです。
このようなゲームをやる中で、自分の中の確実性と不確実性のバランスの取り方を学んでいくのです。
リスクテイクのスケール感というのは、その人の経験によって大きく異なってきます。
大きな決断を迫られる事が多い経営者やリーダーなどは、特にこのスケール感が問われる立場にいると言えます。
そして、まさにここがお金持ちと貧乏人の間にある、決定的な脳の使い方の違いのポイントになります。
お金持ちになった人というのは、数多くの修羅場やリスクを経験しつつ、ピンチをチャンスに変えてきた人たちです。
すなわち、リスクテイクに優れているという事です。
その一方で、貧乏な人というのは、うまくリスクテイクができず、修羅場を潜り抜けられず借金をしてしまったり、投資に失敗してしまう事になってしまいます。
人生におけるチャンスというのは、万人に平等に与えられていると思います。
それをものにできる人とできない人、お金持ちになれる人と貧乏な人の差とは、日々努力をして、そこから生まれる経験やスキルを積み重ね、最後の最後、それこそ99%まで成功に近づいた時に、最後の1%で脳の感情システムをフル回転させて、確実性と不確実性を計算しながらリスクテイクをしっかりと考える事ができるかどうかという所にあると思います。
チャンスというのは必ず皆さんに与えられています。
チャンスというのは、物理的なモノではないので、視覚では確認できません。
思考で見つけるのです。
知識や経験が乏しい人にチャンスはありません。
正確には、チャンスと気付く事ができません。
宝くじのように「200円が1億円になる可能性がある」という小学生でも分かるような単純な可能性しか見えていないんです。
私は逆です。
「宝くじは数十億円払い戻しても黒字なんだ」という風に思います。
これがチャンスなのです。
それだけ宝くじが稼げるのであれば、似たような仕組みでビジネスをしたら良いんです。
今回は宝くじで例えましたが、宝くじの会社を起業するのは少し難しいのでなかなかできないですけどね。笑
発想が180度違うという事は分かりましたでしょうか?
この思考・視点を持っているのと持っていないから、チャンスが見えないのです。
皆さんが特殊な生活をしていない限り、様々な企業に触れて生活していると思います。
私も日本の街中にある企業に触れて生活しています。
物理的には見ているモノは同じだと思います。
思考や視点的に180度違うだけです。
平等にチャンスはあります。
そのチャンスに気付いて、行動するかどうかです。
いつも目の前にはチャンスが転がっています。
チャンスが自分には来ないのではなく、チャンスに気付くスキルが無いだけです。
「いつも自分にはチャンスが来ない」と思っている方は、もっと頭を柔軟にして、視点を変えて社会に触れるようにして下さい。