皆さんは自分がコントロールできる事を目標にできていますか?
自分でコントロールできない目標は、設定する意味がありません。
見通しが立たない状況に翻弄されるのは気持ちの良いものではないですし、自分が設定した目標はやはり必ず達成したいものです。
だからこそ、自分でちゃんとコントロールできるゴールを持つという事が大切です。
例えば、営業担当の人なら「今月の売り上げ目標は100万円」などと具体的な達成すべき数字を目標に設定する事も多いと思います。
もし、その金額を自分1人で全てコントロールできるのであれば問題ありません。
ですが、お客さん次第の部分があるのが現実だと思います。
そのように、自分でコントロールできない部分があると、目標を達成する為に具体的に何をすべきか見えずに、とにかく頑張るしかなくなってしまいます。
それに、コントロールできない目標は、「どうしよう、売り上げ目標にまだ全然届いていない」「まずい、このままだと今回は目標を達成するのは無理かもしれない」等と不安や焦りを煽る事になりやすいです。
そのような精神状態では、やるべき事に100%集中しづらくなるので効率的ではないですし、気持ちも良くないです。
なので、目標を設定する時は、「売上100万円(達成目標)」ではなく、その1歩手前の「クライアントへの訪問件数20件(行動目標)」という風に、「自分がやるべき事」に的を絞ったものにする必要があります。
(実際には、この場合、訪問件数だけでなく、「こんな話し方をする」といった目標も持っておくべきだとも思います。)
それに、「これに1番時間を使う」「これを必ず理解する」という風に手段やスキルをゴールにする方が、やるべき事の優先順位がはっきりしますし、行動ベースの具体的な計画が立てれます。
この「目標は自分がコントロールできる事を設定する」というのは、ビジネスに限らず何かを勉強する時も同じです。
例えば、英語を勉強する時も、「英語で日常会話ができるようになる」といった漠然とした設定をすべきではありません。
結果としてのゴールはそれで良くても、目標は「何を」「どれくらい」取り組めば良いのかを明確にする必要があります。
「自分がやるべき事」に的を絞った具体的な目標を設定していないと、人は行動に移すイメージが描けないからです。
英語の勉強で「TOEIC600点」という「達成目標」もよく立ててしまいがちです。
これは一見すると具体的なようですが、点数は自分では直接コントロールしづらいですし、通常の人は「TOEIC600点の能力はどの程度か」をイメージできないので、取り組む目標としてはお勧めできません。
結果的に「TOEIC600点」になったとしても、目標は「この本に載っている単語を全て覚える」「このテキスト3冊で出題されている問題については、全てパーフェクトに解答できる」といった自分でコントロールできるものにした方が良いです。
そうやって「自分がやるべき事」がはっきりすると、具体的に行動に移しやすくなります。
英語のテキスト3冊に載っている解き方を全て覚えるのであれば、
「逆算すると、1ヶ月に1冊ずつ覚える必要がある」→「その為には、毎日10ページずつ進める必要がある」→「多分1回やっただけだと忘れるから、復習も毎日した方が良い」→「1ヶ月後にまた同じ箇所を復習して、3回くらいやれば覚えられるだろう」→「それでも間違えている箇所は、この時期に全部リストアップして、最後の2週間くらいでもう1回やり直そう」
等と、「何をどうするか」がかなりはっきりとした計画を立てれるはずです。
そうすれば、後は計画に沿ってこなすだけです。
やるべき事に集中できます。
予定よりも遅れているなら、「まずい、もう少しスピードアップしなきゃ」という判断もできて、すぐに立て直せます。
もちろん、「達成(したい)目標」を置く事は自分を見失わない為に重要であって、絶対に持った方が良いと思います。
ですが、実際には「自分がコントロールできる事」に的を絞って「行動目標」を重視すると、実現する可能性も高まります。