日本人は空気を読むけど、日本人以外の人達は空気を読めないなんて言われたりもしますが、様々な国の人達と仕事をしたり、勉強をしたり、遊んだりしている方が思う事は、「そんな事はないよな」という事です。
空気を読みすぎたり、空気に過敏になったりまではないかもしれませんが、アメリカでもヨーロッパでも、あるいはラテンアメリカでもインドでも空気はありますし、意外と皆それなりに空気を読んでいるような気はします。
ただ、その一方で、日本人と異なり、自己主張をする人たちは多いので、それが日本人的には「空気を読まずに好き勝手な事を言う」となってしまう事はあるかもしれません。
確かに、日本ではより強く空気を感じます。
「TPOをわきまえる」というのも一種の空気を読めってことで、TPOをわきまえてないと、「あいつはわかっていない」とか「場の空気を読めない」なんて言われ方をしてしまいます。
組織は空気が支配します。
そして、他の国の事情は分かりませんが、少なくとも多くの日本の組織では、空気を読む事で、1歩が踏み出せずに内向き思考になってしまったり、自由な発想が出せなくなったり、自分の意見を発する事ができなくなるという事があります。
まず、「ポジティブである事」がいかにパワフルであるかを知った上で、「どのようにポジティブさを身につけるか?」、「組織の中でどのように1人1人の強みを引き出すか?」「お互いの対立をどのようにポジティブに解決するか?」という事を学ぶことがあります。
そして、「リーダーの仕事は組織の中にいかにポジティブな空気をつくるか」が重要という事がわかりました。
おそらく誰でもけいけんのあるような例で言えば、にこやかな顔で仕事を頼んでくる上司には分からない事を質問しやすいですが、眉間にしわを寄せて笑顔が全くないような上司に仕事を頼まれたら、聞きたいことがあってもなかなか質問しづらいですよねという事です。
それは、上司が部下に対してつくっている空気です。
なぜポジティブな空気が欲しいかと言うと、それは最近よく聞く「心理的安全性」とも関係してくるそうです。
「心理的安全性」とは、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。
心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対してリスクを取る事に不安を感じていません。
自分の過ちを認めたり、質問したり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があるという事だそうです。
つまり、心理的安全性があれば、自分が思ったことを自由に発言したり、自分をさらけ出す事ができるのです。
それは、すなわち「うまく伝える」とも関係してきます。
では、素直に伝えあう事ができる、そんな心理的安全性のある組織の空気を誰が作るのでしょうか?
それはその組織の1人1人です。
それも特に、上に立つ人たちです。
なので、上の立場にいる人達は、まずは明日から眉間にしわを寄せた仏頂面をやめて下さい。
ポジティブな空気をつくる第一歩はリーダをはじめとする、1人1人の笑顔なのです。